透過型デジタルサイネージの魅力とは?今回は2種類ご紹介します!

デジタルサイネージ技術は、高解像度化や軽量化など目覚ましい進化を遂げています。近年注目を集めているのが、背景を生かした演出を可能にする透過構造を持つ「透過型デジタルサイネージ」です。本記事では、メッシュ式を中心に仕組みやメリット・デメリット、具体的な活用例をわかりやすく解説します。

目次

透過型デジタルサイネージとは?

透過型デジタルサイネージは、細い棒状のバーにLED素子が取付している「LEDメッシュ方式」と透明フィルムにLED素子が埋め込まれている「透明フィルム型LED」の二つがあります、透明ディスプレイ技術を活用した広告・情報表示システムですは背景の景観を活かしつつ情報を効果的に発信できます。以下では、主な2種類と特徴についてご紹介します。

透明フィルム型LED

透明フィルム型LEDは、光学薄膜に埋め込まれた小型LEDチップと回路を活用した技術です。見た目は透明なフィルム状ですが、高輝度の発光デバイスとして機能します。その柔軟性により、曲面や円柱形のガラスにも設置可能で、デザイン性を重視する空間に最適です。
メッシュ方式に比べても更に手軽で設置場所も必要としません。デメリットはメッシュ方式に比べて3倍以上高額です。

透明性とデザイン性

従来のLEDディスプレイに比べて、設置場所の制限が少なく、フレーム設置などの大きな工事が不要です。ガラス面にフィルムを張るだけなので貼った後もガラスの透過性の質感のまま映像が映し出されます、さらに視界を完全に遮らないので、圧迫感や機械装置などの重厚感が無くスペースの雰囲気を保ちながら華やか演出が魅力です。


円形状のガラスへの透明フィルム型LED事例

透明フィルム型LEDは、平面ガラスだけでなく、円柱形のガラスにも対応できる点が大きな特徴のひとつです。フィルムなので柔軟性があるため、円柱状ガラスにフィルムを数枚に分けて貼り、接合部分を目立たないようにします。 配線は下部のBOXに纏めるので目立ちません

LEDメッシュ方式

LEDメッシュ方式は、格子状に配置されたLEDチップが特長の透過型デジタルサイネージです。ガラス窓やビル外壁への設置に適しており、視認性と透明性を兼ね備えています。室内側から屋外に向けて設置する場合は取付費が屋外の半額以下になりコストパフォーマンスにも非常に優れた商品です、安価な理由は外部足場が不要なのと道路使用申請などの業務が不要なのが大きな理由です。
利用方法は、窓に設置することで、自然光を取り込みながら屋内も圧迫感が無く、広告や情報を効果的に表示できます。

透明OLED(有機EL)

参考までに有機ELとは、電圧をかけることで有機化合物が発光する仕組みを利用したディスプレイ技術です。これは主にテレビやスマホ、タブレットなどの画面の発光源として使われていますが、最近では看板や照明、車載ディスプレイにも応用ができています。


透明OLEDは、有機EL(OLED)の特性を活かしつつ透明性を持たせたディスプレイです。バックライトを必要としない有機発光層を採用しているため、表示していない部分が透明になり、ガラスのような外観が特徴です。スマートウィンドウやARデバイス、デザイン性の高い商業ディスプレイなど、さまざまな分野で活用が進んでいます。透明性と視認性を両立した技術として注目され、今後もさらなる応用が期待されています。

メッシュ式透過型デジタルサイネージを導入するメリット

透過型デジタルサイネージには、従来のデジタルサイネージにはないメリットがあります。ここでは、主なメリットを詳しくご紹介します。

採光を邪魔しない

通常のディスプレイは、不透明な構造のため設置場所の光を遮断してしまいます。しかし、透過型サイネージは、自然光を取り入れながら情報を表示できます。例えば、商業施設のショーウィンドウでは、商品をバックに広告を効果的に表示可能です。また、オフィスビルのエントランスでは、外光を活用して室内を明るく保ちつつ、訪問者への案内表示を行うといった使い方ができます。

設置が容易で軽量

透過型デジタルサイネージは軽量な素材を採用しており、設置が簡単で建物に負担をかけにくい特徴があります。天井から吊り下げたり、窓やガラス壁、高層ビルのショーウィンドウといった、従来型では設置が難しかった場所にも対応可能です。また、用途や場所に応じて柔軟に配置変更ができます。

視認性が高く目立つ

透過型デジタルサイネージは、自然と調和しやすいサイネージ広告です。背景を活かしたダイナミックな映像表示が可能で、店舗や施設のデザインに溶け込みつつ注目を集められます。また、従来型のディスプレイでは実現できない未来的なデザイン性を併せ持ちます。

透過型デジタルサイネージのデメリット

透過型デジタルサイネージには多くのメリットがある一方で、課題となる点も存在します。導入を検討する際には、メリットとデメリットの両方を慎重に考慮することが重要です。以下では主な課題点を説明します。

LEDピッチの細かい商品は導入コストが高い

透過型デジタルサイネージは本来安くて見栄えもが良い、認知度は低いがとても良い商品です、但し最先端の技術を活用しているため、初期導入コストが従来型のディスプレイに比べて高額になる場合があります。特に、大規模な導入を計画する際には、初期投資が期待される収益に見合うかどうか、LEDピッチのコストがカギになりますので設置状況に合わせた選択が必要です。

電気消費量が多くなることも

透過型デジタルサイネージの中には、高い輝度を維持するために従来型よりも電力消費が多い製品があります。そのため、導入前には製品ごとの消費電力を十分に比較することが重要です。特に電力コストを抑える必要がある場合、省電力型の製品を選ぶことで、運用負担を軽減できます。
屋外向けに見せる場合は輝度が明るくなるので消費電力も高くなります、屋内でも太陽光が入る場所などは2.000cd程度の輝度が必要になります。

透過型デジタルサイネージの活用例

透過型デジタルサイネージは、様々な場面で効果的に活用されています。以下では、具体的な導入事例をご紹介します。

ショーウィンドウでの商品ディスプレイ

ファッションブランドやジュエリーショップのショーウィンドウにおいて、透過型デジタルサイネージの活用が広がっています。実際の商品展示を背景に、ブランドメッセージやビジョンを重ねて表示することで、魅力的な演出が可能です。商品の魅力とブランドの世界観を融合させることで、視覚的な訴求力を高め、購買意欲を引き出す工夫が期待できます。

商業施設の空間演出

大型商業施設では、空間全体の雰囲気を高めるために透過型サイネージの導入が進んでいます。施設内の壁面や窓に設置することで、開放感を維持しながらデジタルコンテンツを活用した演出が可能です。季節や時間帯に合わせた映像を表示することで、来場者の印象を豊かにし、施設全体の価値向上にもつながっています。渋谷の駅前や都内では広範囲の窓ガラスに内側へメッシュ式LEDビジョンが多く設置されるようになりました。

コンサート

透過型デジタルサイネージは、コンサートやイベントにおいても活用が進んでいます。ステージの背景やパフォーマンスの一部として使用することで、演出に動きのある要素を加え、観客に強い印象を与えることができます。背景を透けさせることで奥行き感を演出し、クリエイティブで臨場感あふれる映像表現が可能です。

まとめ

透過型デジタルサイネージは、認知度は低いですが透明性を活かした広告表示や情報伝達が可能な、デザイン性と機能性を兼ね備えた最新技術でとても良い商品です。従来のディスプレイでは実現できなかった見せ方が可能となり、商業施設のショーウィンドウやオフィスビルのエントランスなど、多彩な場所での活用が期待されています。

ただし、導入には初期コストやメンテナンスの課題があるため、メリットとデメリットを十分に比較検討することが重要です。また、コンテンツ制作や設置環境の工夫が必要な場合もあるため、計画的な導入が求められます。

近年の技術革新により、透過型サイネージのコスト低下や省電力化が進んでおり、利用の幅がさらに広がっています。この革新的な技術は、未来の広告表示や情報伝達の新しい形を切り開く存在として、今後も注目されています。

イツキサイネージのショールームではLEDメッシュ式デジタルサイネージも展示しております、実際に見ていただいて設置場所に応じた種類をご案内いたします。

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